ナチュラル家具工房 ティシュラー

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第5話:色移り。あぁ色移り。

デニムWALD開発日記

第5話:色移り。あぁ色移り。

こんにちは。ティシュラーの藤井です。
思いのままに続けてきた日記も第5話です。今回は加工とデニム生地のお話~~。

少し長いです。

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デニム生地は、なかなか難しいですね。
先日、加工工房様から生地の加工見本が上がってきました。

素敵な加工具合!!(*^-^*)

デニム生地

生地の色落ちを検査する為に、自社で簡単な湿摩擦テストをしましたが、
やはりデニムの色移りが問題に。。
デニム色移り

デニム生地で商品を作る場合、まず色移りが問題になります。以前務めていた会社でも安い中国産デニムで不良が出ていました。((+_+))

色の定着率は比べ物にならない程良い国産のデニム生地ですが、やはりデニムである以上、この問題は発生してしまうのですね。。。

色移りを止める為に、加工工房様と相談したり、デニムで商品企画をしている詳しい人に相談したり、ググってみたり・・・。

なんとか少しでも色移り防止を!と思い調べた結果、どの資料にも完全に色落ち&色移りを止める策は提示されていませんでした。
そもそも、デニムとは色を落として楽しむ生地という概念だから難しいのですね。

調べた内容を下記にまとめます。

 

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①染料について知ろう! 【デニムのインディゴ染めについて】

デニムは、「インディゴ」という染料で染められます。

インディゴ染めとは、本来は天然インディゴ(植物性染料としてキアイ、タデアイ等から採られる)で染める事を指していましたが、現在では合成インディゴ(石油を原料とし、天然インディゴと全く同じ成分構造の合成染料)で染める事を言います。

「ロープ染色」という、ロープ状に束ねられた原糸を染料の液槽に漬ける→空気に触れて酸化する、という工程を繰り返し行う方法で染色します。

なぜ繰り返し染色するのかというと、インディゴは染着力が非常に弱いからです。何回も繰り返し染色する事で、あの濃いインディゴブルーに染まっていくわけですね。

それでも、空気中の酸素と結合しにくい糸の中心までは染まらず「中白」という現象が生まれます。
これが穿き込んでいった後に表れる青と白のコントラストを生む要因の一つとなります。
このように染められた糸を経糸、未染色の糸(生成り色)を緯糸に用い、斜めの畝が出る綾織で織り上げたものがデニム生地なのです。

デニム染色について

②ナゼ色が落ちるのか。 【色落ちのメカニズム】

「何度も染色を繰り替えして、糸に色を入れる」という事からも分かる通り、インディゴ染めは繊維に強く定着しないという性質があります。
また先ほど説明した様に、経糸(染色されたタテ糸)は「中白」の状態になっていますから、生地が擦れたり洗濯される事によって、経糸の表面が摩耗されて白い部分(アタリ)が出てくるのです。

この「アタリ」が味わいを生むデニムですから、中心まで経糸を染めない「ロープ染色」は、デニム生地を作るにあたって重要な染色方法であるとも言えます。

 

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この様な現象が、デニム特有の色の濃淡を作り、表情のある深い味わいを出しますが、一方で色落ちや色移り、製品ごとに色が微妙に違うといったデメリットもあります。

しかし、デメリットも含む、この味のある特性が多くの方に好まれ、昔から人気の素材として使用し続けられている点でもあるんですね。

「丁度良い所まで色を落とした状態でソファを作り、それ以上は色が落ちない様にしたい」と思っていましたが、生地の上にニスを塗る様に色落ちを止める事は難しいようです。

今後の方針としては「完全に色落ちを防ぐ」から「ある一定以上の色落ちを防ぐ」に考え方をシフトして商品開発をする事としました!
製品レベルになるまで、試作と検査を重ねたいと思います。

 

 ⇒次回「(完) 色移り改善への道!ソファっていいな!」へ続く。

ティシュラー